ケータイ小説の書き方(3)― 魅力的なタイトル

魅力的なタイトル

ここでは、ケータイ小説のタイトルの付け方について考えておきましょう。というのも、ケータイ小説に限らず、本やマンガ、映画、テレビドラマなどの世界では、タイトルの良し悪しによって、ヒットするかどうかが決まってしまう部分が多々あるからです。

もちろん、内容が極端に悪ければ、いくらタイトルに凝っても限界がありますが、タイトルが良くないばかりに、折角の秀作が埋もれてしまったということは良くあることなのです。

では、どんなタイトルが良いのでしょうか?

ここでは、ケータイ小説のタイトルということに絞って考えますが、まず押さえておかなければならないことは、タイトルの文字数です。

「えっ、文字数?」と思われたかもしれませんが、意外とこれは重要なのです。最近の書籍のタイトルを見ると、やたらと長いものもありますが、ケータイ小説に限っては長いタイトルはあまりおすすめしません。

 

タイトルの文字数

その理由はケータイ画面のサイズにあります。長いタイトルをつけてしまうと、モバイル画面上では2行になってしまうのです。「どうして、2行だとダメなの?」と思われるかもしれません。

試しに、ケータイ小説サイトの人気ランキングを見てください。最近では、2行にわたっても表示してくれるサイトが増えてきましたが、サイトによっては、長いタイトルが途中で切れてしまいます。

また、こうした表示上の問題以外にも、作品のインパクトという観点から見ると、やはり短いほうが読者の印象に残りやすく、心に響くようです。短くても、そのタイトルを見ただけで、その作品の内容が予感され、思わず読んでみたくなる、というのが理想的かもしれません。

また、ケータイ小説のタイトルでは、カタカナもよく用いられますが、これもオシャレでいいでしょう。一方、誰もが読めないような難しい漢字の使用は避けましょう。読者の大部分が、10代から20代の若い女性であることを忘れてはいけません。

いずれにしても、自分の作品を読んでもらうためには、まず、タイトルをクリックしてもらう必要があります。どんなタイトルだったら自分はクリックしたくなるだろうか、と考えて見るのもいいでしょう。

*参考文献:『ケータイ小説書こう』(内藤みか著)