執筆作業に大きな影響を及ぼすワープロソフト
ワープロ派の作家にとって、パソコンと共に執筆作業に大きな影響を及ぼすのがワープロソフトです。スムーズな文字変換や、使い易い縦書き機能等、その特徴の違いによって使い勝手が大きく異なりますので、作家にとってはこだわりたいところです。
ここでは、いくつかの代表的なワープロソフトをご紹介いたします。ご自身の執筆環境に適したソフトをお選びいただければ幸いです。
代表的なワープロソフト
一太郎
一太郎は日本語を極めたワープロソフトですので、日本語で執筆するのであれば最適のソフトであると言ってもいいでしょう。その一太郎の最新バージョンが、2020年2月7日発売の「一太郎2020」となります。
「一太郎2020」は、超入力!をテーマに、入力機能の向上が特徴です。スマートフォン・タブレット専用メモアプリの「一太郎Pad」が新たに登場し、スマホで撮影した写真をテキストデータに変換し、一太郎に取り込めるようになっています。
例えば、紙の資料を手打ちで文字起こしする代わりにスマホで撮影して一太郎Padに読み込むだけで、文字起こしをしてくれます。文字起こししたデータは、Padビューアを利用してパソコンの一太郎に転送して利用することができます。こうした手法は、紙の資料に限らず、外出先で目にした看板や掲示板などにも同様に使えます。
上位バージョンとなる「一太郎2020 プラチナ[35周年記念版]」には、書籍・雑誌といった出版物でも利用される「26書体のモリサワフォント」、25万項目を誇る「大辞林4.0 for ATOK」、音声読み上げソフト「詠太10」、一太郎でPDFの直接読み込みが可能になる「JUST PDF 4 [作成・編集・データ変換]」、統合グラフィックソフト「花子2020」、表計算ソフト「JUST Calc 4 /R.2」、プレゼンソフト「JUST Focus 4 /R.2」、インターネットメールソフト 「Shuriken 2018」が搭載されています。
ATOKに関しては、今注目の人工知能(AI)技術「ディープラーニング」を採用した変換エンジンを搭載した最新の「ATOK for Windows一太郎2020 Limited」が採用されています。
これまで、ワードしか使ったことがない方は、是非、一度お試し下さい。作家向けの高機能なワープロソフトになっています。
※対応OS:Windows 10/8.1
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Microsoft Office Word
Wordと言えば、ビジネス界ではワープロソフトの代名詞とも呼べるほどになっています。このソフトは、もともと英語での入力を前提に開発された商品なんですが、日本語での執筆という観点からみても、なかなか充実しています。
特に、マイクロソフトの強みとでも言えますが、ネットを有効利用した機能が充実しています。例えば、OneDrive といったクラウドにファイルを保存することで、文書を共有しながら操作することも簡単にできます。また、オンライン画像やオンラインビデオを直接文書内に保存できるため、別途、コンピュータに保存する必要がありません。
Wordであれば、互換ソフトを含め大抵のパソコンに対応ソフトがインストールされているので、原稿データを他のパソコンに送っても問題となることはほとんどないでしょう。他のマイナーソフトであれば、原稿を送ったものの、相手先のパソコンでは開けない、といった問題が発生することがしばしばあります。
ただ、小説のような長文を書く際には、使い勝手が良いとは言えないかもしれません。これはWordに限ったことではありませんが、こうした一般的なワープロソフトでは、文字データと共に文字修飾データ等の周辺データも一緒に保存するので、文書データの容量が大きくなってしまうのです。
そのため、ソフトの起動時やメールでのデータのやり取り、執筆に際しての動作が重たくなってしまい、ストレスを感じることがよくあります。そうした時は、エディタを利用する方が良いかもしれません。
もちろん、外観にこだわった美しい文書やチラシを作成したいのであれば、Wordは極めて優秀なソフトであることは言うまでもありません。
※対応OS
Microsoft Office Personal 2019 (最新 永続版):Windows 10
Microsoft Office Home & Business 2019(最新 永続版):Windows 10, Mac OS X
Microsoft Word 2019(最新 永続版):Windows 10, Mac
Microsoft Office 365 Solo(最新 1年版):Windows 10/8.1/8/7, iOS, Mac OS X, Android
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⇒ Microsoft Office 2019シリーズ
⇒ Microsoft Word 2019(最新 永続版)
⇒ Microsoft Office 365 Solo (最新 1年版)
Kingsoft WPS Office
こちらは一見、「Microsoft Officeのコピー商品か?」と思わせるようなソフトです。Kingsoft WPS Office には、ワープロソフトとして、WPS Writerが同梱されています。他に、表計算ソフトやプレゼンテーションソフトも含まれています。
当然のごとく、ワードとの互換性も抜群で、PDFへの出力も簡単に出来ます。もちろん、縦書きにも対応しています。その上、価格はMicrosoft Officeの約7分の1といいますから、何ともお得なソフトです。
要するに、Microsoft Officeの普段あまり使わない機能を端折って、その分廉価に仕上げたというソフトです。
例えば、ワードで作業していて通常使う表示画面と言えば、作業ウィンドウと印刷レイアウトぐらいでしょう。WPS Writerでは、この二つに絞って、それ以外の下書きレイアウトやWEBレイアウト、閲覧レイアウトなどは備えていません。高度な編集や機能は使わないので、安く購入したいという方にとっては、もってこいのソフトでしょう。
公式サイトでは、30日間無料で使えるダウンロードサービスも用意されているので、一度試してみて、気に入ればそのまま使えばいいでしょう。
※対応OS:Windows 10/8.1/7, macOS 10.12 以降
Thinkfree office NEO
Thinkfree office NEOは、ソースネクストが販売している、Microsoft Officeとの互換性をもたせたオフィスソフトです。Microsoft Office のファイル形式に対応しています。一方で、価格がMicrosoft Officeの約8分の1と、かなりお得なソフトです。
ワープロソフト「Word」を始め、表計算ソフト「Cell」、プレゼンテーションソフト「Show」が搭載されています。また、1クリックでPDFファイルを作成できる機能もあります。
さらに、無料オンラインサービス「Netffice 24」と連携しており、ファイルをオンライン上に保存することで、オフィスソフトがインストールされていない環境でも、webブラウザでファイルを閲覧・編集することができます。
※対応OS:Windows 10/8.1
OpenOffice.org 派生版
OpenOffice.orgという無料ソフトはご存知でしょうか? これは、高価なMicrosoft Officeに対抗して開発された無料の総合ソフトです。しかし、このソフトそのものの開発は終了しています。
一方、このソフトの派生版がいくつか開発されています。例えば、現在もバージョンアップが続いている「LibreOffice」、そのポータブル版「LibreOffice Portable」、OpenOffice.orgの資源をそのまま受け継いだ「Apache OpenOffice」、操作性などMac用ソフトと似るように工夫されている「NeoOffice」などがあります。