資料収集(2)― 図書館を使い尽くす

図書館を利用した資料収集のコツ

一昔前であれば、いちいち図書館に足を運んで調べないと、そこにどんな書籍があるかが分かりませんでした。しかし、今ではネット環境さえあれば、全国の図書館にどの書籍が揃っているかを瞬時に知ることができるようになりました。

日本図書館協会のホームページには、図書館リンク集がありますので必要に応じてご利用下さい。

こうした情報をもとに、無駄なく書籍の有無を調べることができるようになったことは、まことにありがたいことです。一部の著作権が切れた書籍に関しては、ネット上での閲覧さえ可能になりました。

しかし、大部分の書籍は著作権の問題もあり、ネット上で全文が無料で読めるようになることは将来的にも難しいでしょう。

 

一方、青空文庫では、著作権の消滅した作品と「自由に読んでもらってかまわない」とされた作品が公開されています。

さらに、国立国会図書館が提供する電子図書館もあります。

大部分の書籍は実際に購入するか、図書館に足を運ばないことには実物を見ることはできません。潤沢な資金があれば、片っ端から関連する書籍を購入すれば良いのですが、なかなかそこまで余裕のある方も少ないでしょう。

そこで、そういう場合には一度図書館で実物を見て、参考資料として必要かどうかを見極めてから購入すればいいのです。もし、その書籍の一部分だけが必要であれば図書館でコピーすれば済むことです。

大抵の図書館では、一枚あたり10円~30円程度でコピー・サービスを提供しています。

 

学術的な資料が欲しい時は?

また、歴史に関する資料を探しているなら、対象となる地域の図書館に貴重な郷土資料が揃っているはずです。それに、図書館には司書と呼ばれる資料探しのプロがいるので、どんどん相談すればいいのです。

無料(もちろん、税金という形でお金を払っています)で使用できる図書館ですから、これを利用しない手はないでしょう。

ただ、実際にその資料を読み込もうとすると、赤線を引いたり書き込みをすることになるので、どうしても必要な書籍は思い切って購入すべきです。そんなところで節約しても、実力ある執筆家になれるとは思えません。

一方、学術的な資料が必要であれば、大学の図書館を利用することになります。一般に開放された大学図書館も増えてきましたので、ホームページ等で確認してから訪問すると良いでしょう。

日本図書館協会のホームページには、大学図書館リンク集もありますのでご利用下さい。

もし、学術雑誌等で必要な文献名や年号が分かっているなら、最後は国立国会図書館という力強い味方もあります。郵送コピー・サービスも行っていますので大いに利用しましょう。